Alconostについて
Alconostのサービスは、「IT企業の海外展開を支援する」というミッションに基づいて、翻訳・ローカライズサービスのほか、多言語での動画制作、マーケティング・広告運用など幅広いサービスを提供しています。
これまで、個人開発者から、マイクロソフト、カスペルスキー、バイトダンスといった世界のトップブランド企業まで、幅広いクライアントから支持をいただき、合わせて1,500以上のローカライズプロジェクトや1,000本以上の動画制作サービスなどを提供してきました。
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機械翻訳の性能がアップするにつれ、日常や仕事でも機械翻訳を使う人は増えています。一方で、高精度な翻訳が必要となる場合、機械翻訳の品質ではイマイチ・・・と感じ、人力で修正を行なっている人もいるのではないでしょうか。
今回は、そうした高精度な翻訳が求められるシーンにおいて、機械翻訳を活用し、その品質を向上させるMTPEについて、ご紹介してきます。
MTPE(Machine Translation Post Editing)とは、日本語では、機械翻訳ポストエディットとも呼ばれ、機械翻訳されたテキストを人間の翻訳者がレビューして編集することです。
翻訳エンジンは、文化の違いや言語的なニュアンスなど、人間の翻訳者のような繊細な感覚をまだ持ち合わせていません。また、言語の組み合わせやエンジンのトレーニングに利用できるリソースによって、その品質が異なります。その結果、機械翻訳は常に意図した品質になるとは限りません。
そこで登場するのがポストエディットです。適切なテクニックを使い、訓練を受けたポストエディターが機械翻訳されたテキストを編集することで、より品質の高い訳文に仕上がります。
MTPEは、すでにある文章を校正し、ブラッシュアップする作業になるため、通常の翻訳とは違うスキルが求められます。
実際どのような場面で、MTPEは活用できるのでしょうか。
MTPEのよくあるニーズ
・機械翻訳したテキストの品質を改善したい
・社内資料などで、ざっと意味がわかるレベルの翻訳が必要
・翻訳コストを抑えつつ、品質も担保したい
・膨大なテキストを短期間で翻訳する必要がある
分量の多い翻訳をこなす必要がある、コストを抑えてたい、といったようにスピード感やコストを重視する場合、MTPEが選ばれる傾向があります。
MTPEには、機械翻訳で訳したテキストの品質を向上させるだけでなく、以下のようなメリットもあります。
人間の翻訳者の場合、1日で翻訳できるのは平均3,000~5,000語ほどです。一方で、機械翻訳を使えば、たった数分で何千以上の単語を翻訳することができます。膨大なテキスト量を短期間で翻訳する必要がある場合や、大規模な翻訳プロジェクトの場合には、機械翻訳により作業時間を大幅に短縮できます。
MTPEでは機械で翻訳したテキストを人間が編集するため、翻訳にかかるコストは主に校正費用のみとなります。人間が一から翻訳する場合には、翻訳・ローカライズコストが発生するため、その分の翻訳コストを削減することができます。
特定の翻訳メモリや用語集を機械に学習させることで、機械翻訳のカスタマイズが可能です。自社特有の用語や言い回しなどは、同じ訳語で統一できるため、機械翻訳であっても一貫性のある翻訳に仕上がります。
MTPEには大きく分けて2つの種類があります。
ライトポストエディットとは、人間のポストエディターが翻訳文に最小限の修正を加えることです。いわゆる意味合いが分かればいい、というレベルの文章にします。明らかな誤訳や文法ミスなどが編集対象となりますが、文体や用語の一貫性は保証されません。
フルポストエディティングは、ライトポストエディティングでカバーする内容に加え、文章の流れや全体に修正を加えます。最終的には、原文の意味合いを保ちつつ、ネイティブスピーカーが読んでも自然な文章になることを目指します。より時間のかかる作業ですが、高品質な仕上がりになります。
人間の翻訳者がスムーズに校正・編集を行うには、あらかじめ機械が翻訳しやすい形に編集しておくことが重要です。この翻訳前段階での編集は、プリエディットと呼ばれます。ちょっとした工夫で、機械の翻訳結果が大幅に改善するケースもあります。プリエディットでは、以下のようなことに注意すると良いでしょう。
・受動態ではなく能動態を使う
・多義語の使用はなるべく避ける
・主語、動詞、目的語など文章構造を明確化する
・文章をなるべく短くする
・簡単な文法を使う。倒置法や省略はなるべく使わない。
機械翻訳は、多義語や二重否定、省略語、皮肉が含まれる文章は、まだうまく翻訳することができません。よって、こうしたプリエディットを行い、機械がうまく翻訳できるようにする必要があります。
有名な機械翻訳エンジンで言えば、Google翻訳やDeepL翻訳などがありますが、翻訳エンジンによって、得意な言語や分野があります。同じ機械翻訳とはいえ、機械を訓練するデータの分量や使用しているデータの種類が異なるためです。
MTPEでは、こうした各翻訳エンジンの特性を理解した上で、翻訳する分野や言語に合った翻訳エンジンを選定することが重要になります。選定の際には、実際に各翻訳エンジンの翻訳結果を比較します。
適切な翻訳エンジンを選ぶことは、次に紹介するカスタマイズでも重要になります。
独自の言い回しや表現に翻訳したい、特定の単語には、特定の訳語を当てたい、といったニーズがある場合、用語集や翻訳メモリ機能と連携させて、既存の翻訳エンジンをカスタマイズすることが可能です。
これにより、人間が修正する時間が省け、作業を短縮でき、またテキスト全体で一貫性のある高精度な翻訳になります。
用語集に関しては、人間の校正者が行うポストエディットのフェーズでも活用できます。機械と人間の翻訳者が同じ用語集を使うことで、文章全体に統一感が生まれます。
翻訳・ローカライズサービスを提供するAlconostでは、お客様のニーズや要件に合わせた柔軟かつ幅広いMTPEサービスを行っています。
翻訳エンジンの選定やカスタマイズ、翻訳管理ツールとの連携も可能です。ネイティブのプロ翻訳者・エディターとの連携により、機械翻訳の品質を向上させます。
詳しいサービス内容などについては、info@alconost.comもしくは、下記のフォームよりお問い合わせください。
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