Alconostについて
Alconostのサービスは、「IT企業の海外展開を支援する」というミッションに基づいて、翻訳・ローカライズサービスのほか、多言語での動画制作、マーケティング・広告運用など幅広いサービスを提供しています。
これまで、個人開発者から、マイクロソフト、カスペルスキー、バイトダンスといった世界のトップブランド企業まで、幅広いクライアントから支持をいただき、合わせて1,500以上のローカライズプロジェクトや1,000本以上の動画制作サービスなどを提供してきました。
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海外に進出する日系企業は、外務省の調査によると7万社以上。さらに昨今では、越境ECなど個人でも海外の消費者向けにビジネスを行うケースは増えています。そこで考えてたいのが、ローカライズです。
ローカライズとは、製品やサービスを特定の言語や文化を持つ人々のニーズに適応させることを意味します。日本語では、現地化などとも呼ばれます。
この記事では、実際にグローバルにビジネスを行う企業がどのようなローカライズの取り組みを行なっているのか、について10の事例をご紹介します。
フリマアプリとして知られる”メルカリ”。アメリカにも進出していますが、アプリページをみると、ロゴや紹介画像が別サービスかのように全く違うことがわかります。
日本のアプリでは、赤いボックスを基調としてポップな印象を抱かせます。一方で、アメリカのメルカリは、紫がかった青を基調とし落ち着いたイメージです。米国法人MercariのCSEOによれば、アメリカで「信頼性と公平さを想起させる色」を選んだそうです。
アプリの紹介画像を見ても、ポップなイラストと明るい色使いな日本に対し、アメリカ版では、落ち着いたカラーを基調にリアルなアイコンを使用していることがわかります。
ローカライズの際には、言語だけでなく、その国で使われている測定単位にも注意を払う必要があります。例えば、距離を測る場合には、日本だとセンチメートル。一方でアメリカでは、ヤードやマイルが使われています。
北欧各具を30カ国以上で販売しているIKEAのオンラインショップでは、国によってサイズの表記が違うことがわかります。
世界24カ国で展開するApple。日本語と英語のサイトを見比べると、直訳ではなく、原文の意味を残しつつも、日本語話者に刺さるキャッチコピー風の表現に置き換えられていることがわかります。
英語の”Oh ,So Pro”は、直訳すると「ああ、プロだ」ですが、日本語サイトでは「すべてがプロ」となっています。また”Your new superpower”も直訳では、「あなたの新しい超能力」ですが、「できること、超人的」と日本語で意味が通るように置き換えています。
多くの言語は日本語も含めて、左から右へ読みますが、アラビア語、ヘブライ語、ウルドゥー語などは右から読みます。そのため、サイトやアプリのデザインが英語や日本語とは真逆になっています。
ボタンやメニューの位置はそのままで、テキストだけを変える翻訳では、右から読む言語の話者にとって、サービスが非常に使いづらくなってしまう可能性があります。
ローカライズは文字だけでなく、画像や動画も対象になります。ビジネスチャットツールのSlackは、13ヶ国語で展開しています。サイトでは、テキストはもちろんのこと対象地域ごとに画像をカスタマイズしていることがわかります。
またWebサイト上では、導入事例の企業は国によっても変更しています。こうすることで、その国の人々により関連性の高いコンテンツを提供することができます。
ローカライズの事例とは少しずれてしまいますが、各国の文化や習慣を踏まえたサイト作りという点では、トヨタのサイトも参考になります。日本、アメリカ、UAEのサイトを比較してみると、サイトの作りはそんなに変わらないものの、トップページのキービジュアルが国によって大きく違うことがわかります。
日本ではコンパクトカーやミニバン。一方でアメリカ版では、SUVやトラック。UAEではランドクルーザーといった国によって違う車種の写真を掲載していることがわかります。同じ車であっても、車を利用する環境(砂漠やカントリーロードなのか、街中なのか)や嗜好、法規制など様々な要因によって、人気の車種が違うことがわかります。
トヨタの各国サイトは、それらをうまく反映しており、その国の人々がその国にあった人気の車種を検索できるようになっています。もし、国に関わらず同じような車種しか表示していなかった場合、ユーザーのエンゲージメント度は低くなるでしょう。
ひとえに中国語に翻訳といっても、場所や国によって使う文字が違います。それが、ネスプレッソのサイトをみるとわかります。中国本土では、簡体字が使われているのに対し、台湾や香港では繁体字が使われています。
簡体字は、英語ではSimplified Chinese(簡素化した中国語)と言われるように、従来の漢字をよりシンプルにしたものに対し、繁体字は従来からの文字をそのまま使うため、やや複雑な漢字に見えます。
ネスプレッソのサイトでは、コーヒー”マシン”を簡体字では、”机”、繁体字では”機”と表記しています。英語であれば、オーストラリア、イギリス、アメリカでも表現が微妙に異なりますし、ポルトガル語もポルトガルとブラジルで国によって表現に違いがあります。
ローカライズをする際には、国違いだけでなく、方言なども意識すると、より現地のユーザーから親しみを持たれるでしょう。Metaが運用するFacebookでは、言語設定の画面で、日本語とは別に、関西弁の日本語という選択肢を加えています。
日本ではおなじみのポケモンアニメですが、他の国で放映される場合、その国の文化や習慣を踏まえて、セリフを変えているケースがあります。例えば、おにぎりが出てくるシーン。日本ではよく見かける食べ物ですが、アメリカでは馴染みがありません。そこで、アメリカ版では、「おにぎり」を「ドーナッツ」に吹き替えています(映像はおにぎりの映像のままなのですが)。
そのほかにも、「ラーメン」を「ピザ」に置き換えたり、「酔っ払っておった。今、目が覚めたのだ」というセリフを、「コーヒーを飲んで、今、目が覚めたのだ」に変更したりしています。アメリカでは人前で酔っ払うのはマナーがないと思われたり、州によっては軽犯罪として逮捕される可能性もあるためです。
ポケモンと同様に、ローカライズ視点で見ると面白いのが、カードゲームの遊戯王です。日本では表現として問題がないものでも、国によっては大幅な変更が加えられているケースがあります。
例えばアメリカのケース。男女関わらず露出が激しいキャラクターには、服を着せたり、女性の胸が強調されて描かれている場合には、胸のサイズを小さくしたりする例が見られます。
また、オリジナルでは、天使の輪が描かれていたものの、アメリカ版では輪が削除されているカードもあります。天使の輪が特定の宗教を示すことになる、ということで、削除されたそうです。
ローカライズをするということは、相手の文化や習慣を知ると同時に、自分の国の習慣や文化についても知る機会でもあります。
飲料メーカーであるサントリーの日本語サイトとグローバルサイトを比較してみましょう。日本語サイトはテキストがかなり多いのに対し、グローバルサイトのテキストは非常に少ないことがわかります。
日本の消費者は、商品を選んだり購入する際に、非常に慎重になる傾向があると言われており、商品に関する説明が細かく書かれていたり、消費者もまたなるべく多くの情報を読み込もうとします。
たまたまこのサイトだけなのでは?と思われるかもしれません。ただ、文字が並んだ看板が乱立する街並みや、日本初のECサイト楽天をみると、うなずいてしまいます。以下は、アメリカ、中国、日本企業のロゴを比較した画像なのですが、日本は確かに文字を使った企業ロゴが多いのがわかります。
海外展開や越境ECとなると、つい翻訳だけをすればいいと考えがちです。もちろん、言葉を置き換える翻訳はローカライズの第一歩なのですが、さらに現地の消費者や企業にアプローチするためには、商品、コンテンツ、インターフェースなどを"現地化"していく必要もあります。
現地企業も含め多くの企業が、消費者を引きつけようと魅力的なサービスや商品を展開しています。逆に言えば、現地の消費者に刺さるようなものや、使い勝手が悪いものは、いくらその国の言葉で展開していても、選ばれる可能性は低いと言えます。
実際に、英語が広く話されているヨーロッパ諸国であっても、65%の消費者は依然として母国語でコンテンツを読んだり、検索することを好むという調査もあります。
上で紹介した企業の多くは、現地のニーズをくみ取り、自社のサービスやメディアでうまく発信しています。逆にローカライズが失敗してしまうと、消費者の反感を買ったり、最悪の場合炎上にまで発展することもあります。
Alconostでは、翻訳先の文化や習慣を踏まえたローカライズを70以上の言語で行なっています。詳細はローカライズ翻訳サービスページをご覧ください。
サービス内容、料金などお気軽にご相談ください。担当者が24時間以内に折り返しご連絡します。
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