Ken Nakagawa
Posted by Ken Nakagawa
on 2021/02/18 9:04:29

ゲームローカライズで気をつけるべき4つのポイント

ゲームやアプリの開発者であれば、翻訳をしてより多くの海外ユーザーに使ってもらいたいと考えるでしょう。

そこで考えるのが、翻訳やローカライズです。しかし、ただ翻訳版をリリースすればよいというわけではありません。

翻訳版をリリースしたものの、誤訳や現地ユーザーに伝わらない表現が含まれていたために製品のローカライズに失敗するという話は、少なくありません。これは何も中小企業やベンチャー企業に限った話ではなく、大手企業でさえも陥ることなのです。

では、誤訳などのミスなくローカライズを行うには、どうすればいいのか。

長年ゲームやアプリのローカライズを行なっているAlconostの経験をもとに、ローカライズで気をつけるべきポイントをお伝えします。

1.コンテンツ確認

ローカライズはただ別の言語に置き換える、という作業だけではありません。ゲームやアプリコンテンツ自体が、翻訳先の国で問題がないかという点を確認しながら進めていきます。

PCゲーム「バトルフィールド」をアラビア語版へローカライズした翻訳者の話を紹介しましょう。

ゲームでは、英語圏で人を罵る際に使われるFワードが頻発していたのですが、アラブ圏でそうしたFワードは禁句。そこで、現地の文化を加味して、直接的な表現ではなくよりマイルドな言葉へと置き換える必要があったそうです。

また、テキストだけでなくヴィジュアルにも配慮が必要です。

国によっては、お酒や女性の過度な露出、ドラッグなどの表現がNGな国もあります。また、宗教のことを考えると「神」やそれに類する表現にも、最新の注意を払わなければいけません。

2. 十分な情報を翻訳者に提供する

いくら優秀な翻訳者であっても、文脈情報や何を目的とした翻訳なのかという情報が欠けていると、完璧な翻訳とは程遠いものになってしまいます。

例えば、「ご飯」という言葉。文脈によって様々な意味を持ちます。

・炊飯器が壊れていたので鍋でご飯を炊いた。→米飯の意味
・「今日のご飯は何がいい?」と子どもたちに聞いた→献立の意味
・美しい景色を見ながらのご飯は格別だ。→食事の意味

「ご飯」は極端な例ですが、同じように正しい訳語をあてるには、翻訳者にある程度の情報を提供することも重要なのです。

特に日本語は、「あうんの呼吸」のように多くを語らなくともお互いを理解できる、もしくは相手の気持ちを推測するハイコンテキストな文化です。

翻訳をお願いする際に、「これぐらいは言わずともわかるだろう」と翻訳を依頼してまうと、「思っていた翻訳とは違った・・・」ということになりかねません。

翻訳はただ依頼すれば終わり、というものではなく翻訳を依頼してからも、双方向でコミュニケーションが行われます。

例えば、オンライン翻訳サービスNitroでは、翻訳依頼時に翻訳者への補足コメントをつけることができます。何のための翻訳文なのか、どういうトーン(です、ます調なのか)で翻訳して欲しいのか、といった細かい要望を翻訳者に伝えることができます。

また、必要があれば、スクリーンショット画像を添付することもできます。百聞は一見に如かずということで、文字だけだとイメージがつきにくいものも、画像を通してその文脈を適切に伝えることが可能です。

3.翻訳者に実際に使用してもらう

ゲームやアプリを理解するには、実際に使ってもらう、プレイしてもらうというのが手っ取り早い方法です。 つまり、翻訳者にゲームのコンセプトやスラングなどを完全に理解してもらうために、ゲームへの早期アクセスや Steam キーを提供するとスムーズに進むでしょう。

4.訳語版のチェック

文章だけの翻訳とは違い、ゲームやアプリの場合は最終的に、翻訳テキストがインターフェイス上できちんと表示されるか、という点も考えておくべきでしょう。言語によっては、他の言語よりもより多くのスペースをとることもあります。

例えば、当社でとあるゲームアプリのローカライズを行なっていた時のことです。日本語を含めた数カ国語へとローカライズを行なっていたのですが、日本語版のローカライズ時に、とある問題に直面しました。

フランス語や英語へのローカライズ時には問題なかったのですが、日本語の場合、より多くのスペースを取ってしまったため、翻訳テキストがはみ出る状態になってしまったのです。そこで、元の意味を損ねないような形で、文字数を減らす修正が加えられました。

まとめ

ローカライズというのは、想像以上に大がかりなプロセスになることもしばしばです。単純に言葉を置き換えるだけではなく、翻訳元版を使用するユーザー同様に、別の国のユーザーがゲームやアプリを楽しめるようにすることを目的としています。

そのためには、先ほど挙げたように使い勝手に問題がないか、翻訳先の国の文化や社会にコンテンツが受け入れられるものか、といった点を考慮することが重要となります。



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