精度が高い機械翻訳があるのに、わざわざお金を払って有料の翻訳サービスを利用する価値ってあるの?そんな疑問について考えていきます。
まずは機械翻訳でもっとも高精度と評判の高いDeepLを見ていきます。無料でも有料でも、機械翻訳であることは変わりませんが、以下が有料版ならではの機能です。
・文字制限がない
・PDFやWordなどのファイルでそのまま翻訳できる
・データの機密性確保
・翻訳ツールとの連
これを見ると、翻訳品質は無料でも有料でも変わらず、有料版は膨大なテキストを常時翻訳する必要があるといったニーズに向いていることがわかります。
DeepLの他に、一般的に有料と無料翻訳にはどのような違いがあるのかを見ていきましょう。
1.翻訳品質
意味合いがわかればいい、短い文章を翻訳する、という目的であれば無料翻訳でも問題ないでしょう。逆に人力翻訳といった有料サービスを利用することで得られるのは、専門性を持った人間がきちんと訳してくれる、クリエイティブな表現、文脈をしっかりと把握した自然な翻訳になる、といったものがあります。
機械翻訳は、あくまでこれまでに翻訳されてきた言語データを元に翻訳を行なっているため、あくまで言葉を置き換える作業に特化しています。よって、人間が得意な文学性や独特の世界観を散りばめた表現を翻訳したり、アウトプットすることは苦手としています。
2.多様なファイルを翻訳できる
ほとんどの無料の機械翻訳だと、文字をコピペして翻訳することが多いと思います。しかし、実際にはPDFやパワーポイントといったビジネスファイルから、JSON、iOS string、HTMLなどプログラミングコードが入った複雑なファイルなどを、翻訳するケースがあります。
そうした場合に、いちいちテキストだけを取り出して、翻訳を行うのは非常に手間と時間がかかってしまいます。有料の翻訳サービスだと、そうした手間を省き、あらゆるファイルでそのまま文字だけ翻訳を行うことができます。
3.セキュリティの確保
有料翻訳の場合、安全な通信環境を確保し、翻訳データのやり取りが安全に行われるため、不正アクセスやデータ漏洩のリスクを最小限に抑えることができます。特に社内資料やプライバシーに関する文書を翻訳する場合には、重要になってくるかと思います。
4.カスタマイズ性
有料の機械翻訳やAI翻訳ツールの場合、専門用語や独特の言い回しに対して、同じ訳語を当てるように翻訳エンジンを訓練することもできます。これにより、よりスピーディーかつ正確に翻訳を行うことができます。
また、自社で使っているシステムと翻訳ツールを連携させて、翻訳作業を自動化させるといった高度な翻訳を可能にすることもできます。