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どの言語に翻訳すべき?アプリローカライズで翻訳すべき言語ランキング

作成者: Seiwa Nishida|2021/07/14 5:08:45

世界的にスマートフォンの利用が普及するにつれ、海外展開にあたり、Webサイトだけでなく、アプリもローカライズする機会が増えてきています。

そこで、今回はアプリをローカライズするにあたって、どの言語に翻訳すべきなのか?ということを考えてみたいと思います。

英語だけで十分?

とりあえずアプリを翻訳するなら、英語だけで十分なのでは?そう考える人は、少なくありません。

しかし、統計によれば
英語を話す人は、第2言語として話す人も含めると、世界で19億。世界人口のたった20%ということになります

逆にいえば、英語以外の言語にローカライズしない限り、世界の
80%の人はアプリを使うことができないということになります。

Distomo社の調査によれば、iOSアプリを英語以外の言語にローカライズすると国ごとに、平均して128%のダウンロード数増、26%の収益増につながることが明らかになっています。しかもこれらは、ローカライズ版のローンチ後、わずか1週間で達成したそうです。

ローカライズすべき言語ランキング

英語以外への翻訳も必要となれば、どの言語に翻訳すべきなのか。

翻訳先の言語を選ぶ際には、話者数や国の経済規模よりも、スマホやインターネット、アプリの利用率に関する指標を見ることをおすすめします。

もちろんアプリのタイプや目標(ユーザー数を増やすのか、売上を上げるのかなど)によって、見るべき指標も異なるので、参考までに以下のような指標をあげておきます。

話者数
インターネット利用率
スマホ利用者数
アプリダウンロード数
ゲームアプリ支出

ネットショッピングの売上高
ネットショッピングの売上成長率

Alconostでは、これらのランキング資料から上位国とその国で話されている言語をリストアップ。順位をポイント化し、上位の言語をまとめたのが以下のランキングです。


ローカライズすべき言語ランキング

順位 言語
1 英語
2 中国語
3 スペイン語
4 ポルトガル語
5 ロシア語
6 インドネシア語
7 フランス語
8 アラビア語
9 ドイツ語
10 韓国語

 

スペイン語やポルトガル語は、ヨーロッパだけでなくブラジルやアルゼンチンといった中南米の国でも使われています。こうした国で、昨今スマホの利用率が急激に伸びていることが、順位を押し上げた要因だと思われます。

Sensor Towerの発表によると、アプリのダウンロード数世界トップランキングで、ブラジルが第3位、メキシコが第6位にランクインしています。

スマホの1日の利用時間も、ブラジルでは4.8時間と、インドネシアに続き第2位になっています。日本は平均3.7時間で利用時間数では、世界第8位にランクインしています。

さらに注目したいのが、スマホのOSのシェアです。日本ではiPhoneユーザーのシェア率が70%と、世界的にもずば抜けて高くなっています。国内向けなら当然、iOSアプリとなるかもしれませんが、海外展開を考えている場合は、事情が少し異なります。

iPhone発祥の国アメリカでさえ、そのiOSのシェア率は40%Google Playストアのアプリが350万あるのに対し、Apple Storeのアプリは220万と、世界的に見るとAndroidユーザーの方が多数派だということがわかります。

以下は、アプリ分析ツールを提供するApp Annie社の資料から作成した、OS別で見たアプリダウンロード数国別ランキングです。

OS別アプリダウンロード数ランキング

順位 Google Play App Store
1 アメリカ アメリカ
2 ブラジル 中国
3 インド 日本
4 ロシア イギリス
5 韓国 ロシア
6 メキシコ フランス
7 トルコ カナダ
8 インドネシア ドイツ
9 ドイツ オーストラリア
10 タイ イタリア


Google Play、App Storeで1位を獲得しているアメリカを除けば、ランキング上位の国の顔ぶれがだいぶ違うことがわかります。Google Playの場合、ブラジルやメキシコ、インドネシアといった新興国がランクインしています。

一方でiOSアプリの場合は、イギリスやフランスなど先進国が多く、アプリの支出で見ると、iPhoneユーザーは、Androidユーザーの2倍以上の額をアプリ内で課金していることもわかっています。

アプリのタイプやビジネスモデルによって、狙うべき言語や市場も変わると思いますが、英語以外の言語を選ぶ際には、上記のような指標を参照してみてください。




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